東京都は25日、2025年度の教職員による性暴力等に関する相談実績を公表しました。
都によりますと、小学校、中学校、高校、特別支援学校などを対象に寄せられた相談は、あわせて774件でした。
内訳は、小学校が530件、中学校が163件、高校が54件、特別支援学校が9件などとなっています。
相談方法別では、電話やメールによる相談が80件、相談シートによる受付が694件でした。
このうち、教職員による性暴力等が疑われる相談は52件で、前年度より9件増加しました。
東京都によりますと、52件のうち、事実が認められたものは1件でした。一方で、事実が認められなかったものは21件、確認が困難だったものは27件、調査を継続しているものは3件だったということです。
都は、受け付けた相談について、区市町村教育委員会や学校経営支援センターを通じて事実確認を行うとしています。
そのうえで、事実が認められた場合には指導や注意喚起を行い、重大な非違があった場合には服務事故として対応するとしています。
今回の公表で注目されるのは、相談件数の多さだけではありません。
774件という数字の中には、教職員による性暴力等が疑われる相談だけでなく、児童生徒や保護者が学校生活の中で抱いた不安や違和感、確認を求める声も含まれているとみられます。
一方で、性暴力等が疑われる相談が52件あり、そのうち確認が困難だったものが27件にのぼる点は、学校現場での事実確認の難しさを示しています。
児童生徒が被害や違和感を言葉にすることは簡単ではありません。時間が経過してから相談される場合や、客観的な証拠が残りにくい場合もあります。
だからこそ、相談窓口には、単に「事実が確認できたかどうか」を判断するだけでなく、相談した児童生徒や保護者が不利益を受けないようにする配慮が求められます。
また、学校や教育委員会には、調査結果をどう説明するのか、再発防止策をどう示すのかも問われます。
性暴力等が疑われる事案では、被害を訴える側の保護と、関係者の個人情報保護の両立が必要です。事実確認を急ぐあまり、児童生徒の負担が増えてはならず、一方で「確認困難」という言葉だけで不安が置き去りにされてもいけません。
教職員による性暴力等は、学校への信頼を根本から揺るがす問題です。
相談件数の公表は、制度の透明性を高める一歩です。しかし本当に重要なのは、相談が寄せられた後に、学校や教育委員会がどれだけ丁寧に受け止め、子どもを守る具体的な対応につなげられるかです。
東京都は今後も、相談体制や事実確認の仕組み、学校現場への指導体制について、継続的な検証が求められます。
被害者や関係する児童生徒の保護を最優先に、個人が特定されるおそれのある情報や詳細な被害描写は控えています。
本記事は、東京都の発表および各社報道を基に構成しています。制度内容や相談体制は、今後変更される可能性があります。
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